企業の健全な経営や、事業拡大のうえで欠かせないCFO。このCFOを自社で採用することにはどのようなメリットがあり、どんな採用方法があるのでしょうか。情報をまとめてみました。
小規模な企業の場合、財務管理についてもCEOが担当していることがあります。しかし、事業が拡大するにつれて財務関連の業務が増えると、当然のごとくCEOの負担も増加。CFOがいないと、最高経営責任者であるCEO本来の業務に支障が出る、というデメリットがあります。
豊富な実績を持つCFOを採用できれば、その人物が持っているスキルや経験、人脈などを活用することも可能。より良い投資家を見つけることができたり、財務戦略や経営に関する具体的な提案も期待できたりするようになります。
とくに事業の拡大期や、上場を考えるタイミングでCFOの採用は必要となってくるため、前向きに検討したほうが良いでしょう。
転職エージェントや人材マッチングサービスには、さまざまな経歴を持つ人材が登録されています。そのため、企業のニーズに合ったCFOを採用できる可能性が高いと言えるでしょう。ただ、適した人材が見つかれば即業務に取りかかってもらえますが、人材が見つからないこともあるため、急いで採用したい場合には向いていないかもしれません。
社内の人材を内部昇格させ、CFOとして育成するという方法もあります。もともと内部の人材なので自社の事情に詳しく、人となりも分かっているため、比較的スムーズに業務を遂行できるのがメリット。ただし、CFOとしての育成にはある程度の時間が必要です。
創業者や経営者のネットワークを活用し、CFOを紹介してもらう方法です。このケースで見つかりやすいのは、常勤でCFOを務めつつ、社外CFOとしても活動している人物など。お互いのニーズがマッチすれば、社外CFOとして採用することになります。うまくいけばニーズに合ったCFOを見つけることができますが、知人からの紹介であるが故に断りにくいというデメリットも考えられます。
CFOとして活動する人材は、それぞれ得意とする分野があります。金融機関出身であれば資金調達に強みがありますし、監査法人出身であれば管理部門の構築などを得意としていることが多くなります。どのような人材を求めているかを明確にし、ミスマッチを防ぎましょう。
CFOはCEOに並ぶ経営陣の1人であり、いわゆる役員ポジションです。そのため、役員によってはその待遇を面白く思わないケースも出てきます。CFOの採用によって社内のチームワークが乱れてしまう恐れもあるため、関係性やタイミングに注意するようにしましょう。