財務・経理といった業務をアウトソースできるサービスにはCFO代行・経理代行が挙げられますが、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。以下に解説していきます。
CFO代行とは、その名の通り最高財務責任者（CFO）を外部の人材に代行してもらうサービスの総称。資金調達・財務戦略をはじめ、高度な経理・税務上の課題への対応といった、必要な業務を依頼することができます。
CFO代行の利用方法は比較的自由で、企業のニーズに合わせて必要な人材・業務を依頼することができます。常勤CFOとして期間契約することもできますし、CFOやそれに近い役職の退職によってできた空席の穴埋め、資金調達のサポート、財務戦略の立案、マーケティング分析といった、必要な業務を必要な期間だけ利用することも可能です。
経理代行とは、日々の経理業務を専門的に請け負うアウトソーシングサービス。税理士・会計士といった専門職が担当することが多く、日々の経理・会計処理においてネックとなっている業務を外部委託することで、業務効率アップ・経理担当の負担軽減・コスト削減などが期待できます。
経理代行に依頼できる具体的な業務は、記帳・給与計算・決算や申告業務・年末調整・売掛金や買掛金の管理など。自社のニーズに合わせて経理業務を部分的に依頼することもできますし、すべてを依頼することも可能です。
では、CFO代行と経理代行は一体何が違うのでしょうか。実は、CFO代行と経理代行では、企業内における「立場」「役割」が異なります。
CFOとは最高財務責任者という意味を持つ役職で、経営陣の1人にカウントされるポジション。財務・経理を統括するだけでなく、経営者の視点から企業の財務安定化・業務拡大などを行います。これは経営における意思決定・状況分析等を担う「社外取締役」と同等の役割であるため、社外CFOは企業の役員という立場で活動することになります。
一方、経理代行は日常的な会計業務を請け負うのが仕事。経理部門の責任者や一員として、依頼された業務に取り組んでいきます。あくまでも「経理業務の代行」のみを行うもので、CFOのように企業の経営部分まで食い込んだサポート・提案などを行うことができません。
どちらも会社のお金まわりに関する役職ではありますが、企業での立場が大きく異なります。どのような業務が必要なのかをしっかりと確認し、自社に合ったサービスを利用するようにしてください。
