大手から中小企業まで、さまざまな規模の企業がある建設業界。この建設業界においても、CFOは重要な役割を持つポジションとして注目され始めています。
CFOの建設業界における役割と必要性についてチェックしておきましょう。
建設業界とは、さまざまな建築・土木工事を請け負う業界。
「建築」と「土木」に大別することができ、建築は一般住宅・マンション・公共施設といった建物の部分の施工、土木は道路・橋・トンネル・水道といったインフラ整備の工事を担います。
建設業界の中で、土木一式工事または建築一式工事を請け負う総合建設業者をゼネコン(General Contractor)と呼び、さらに売上が1兆円以上の企業はスーパーゼネコンと呼ばれます。
国土交通省によると、2021年度の建設投資額(見通し)は62兆6,500億円。これは、2020年度に比べると2.9%の増加となっています。
2010年ごろまでは減少傾向にあった建設業界の市場規模。しかし、東京五輪・東日本大震災の復興・国土強靭化計画などの影響で、近年では好調傾向にありました。
東京五輪終了後は落ち込みが予想されていた建設業界ですが、首都圏エリアの再開発・インフラ整備・リニア新幹線の需要などがあるため、当面の間の需要は底堅いと言えそうです。
堅実な成長が予想される建設業界において、CFOはどのような役割を持つのでしょうか。以下にまとめてみました。
自社が利益を生んで成長していくための財務戦略を立て、実行することが最高情報責任者たるCFOの主な役割です。
企業の状況を鑑みて適切な予算を組み、それぞれの部署に必要とされる資金を配分。同時に、収益性の分析・コストカットを含むコスト管理も行い、どのように資金を使ったら企業が成長して行けるのかを財務面から検討し、決定するという役割も担います。
企業が事業を拡大・成長させるために必要な資金調達。事業の成長度合いに合わせて、どこからどのように資金調達を行うのかを判断・実行するのも外部CFOの重要な役割となります。
また、調達した資金をどのように活用するかといった資金管理や、事業の拡大に向けたチームマネジメントについてもCFOが担うべき業務。
財務だけでなく、さまざまな部署と連携して人をうまく動かし、目標を達成へと導くマネジメント・コミュニケーション能力もCFOに求められるスキルのひとつなのです。