現代社会の企業活動において、欠かせないものとなっているIT技術。それを生み出しているIT業界において、社外CFOはどのような役割を持っているのでしょうか。
IT業界で求められるCFOのスキルといった情報をご紹介します。
ITとはInformation Technologyの頭文字を取った略語で、情報技術を意味します。つまり、IT業界とは情報技術を用いたサービス・製品を取り扱う業界のことです。
IT業界にはさまざまな業種がありますが、大きく分けると「インターネット/Web業界」「通信業界」「ハードウェア業界」「ソフトウェア業界」「情報処理サービス業界(SI)」となります。
経済産業省の「情報通信業基本調査」によると、IT業界の市場規模は2018年度18兆5,334億円、2019年度18兆9,984億円、2020年度18兆7,928億円という状況。
新型コロナウイルスや消費税増税の影響で2020年度は前年より1.1%減となりましたが、それでも市場規模は拡大傾向。とくに近年は企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)も進んでおり、今後もIT需要は高まっていくでしょう。
ビジネス環境の変化が激しいIT業界でCFOがCEOの片腕として活動するには、以下のようなスキルが必要であると考えられます。
IT業界におけるCFOには、やはりIT関連の知識・技術が欠かせません。業界全体や職種関連の情報・動向はもちろん、企業内における戦略を把握しておくことも大事。
とくに最高財務責任者として経営に参加するCFOは、最高情報責任者であるCIOと対等に話せるレベルの知識・スキルが必要であると言えるでしょう。
より新しいもの、革新的な技術・成長を求めるIT業界においては、保守的な人材よりもベンチャーマインドを持った人材が好まれる傾向にあります。
ベンチャーマインドとは、「慣習や常識にとらわれず新しいものを作り出す心」「積極的なチャレンジ精神」などを意味する言葉。
現状に対して「もっとよい方法はないか」と思考錯誤する姿勢や、積極的に新しい技術・システムを取り入れていく意欲や判断能力を持っている人材が、IT業界のCFOとして求められる傾向にあります。